伊吹山スロービレッジ 令和3年度の活動について

続けてきた活動が、いろんな形で実を結んだ1年

薬草クラフトビールの試作品が完成

今年度もっとも力を入れたのは、薬草ビールの新しいタイプの試作でした。ビール作り自体は数年前から進めてきましたが、今年度の大きな成果として、柱となるタイプのビールの完成度が上がり、新しいタイプのビールの目処がついたところです。


まず1本目は、「トゥルシ ホワイトベルジャン」。果実のような甘さとトゥルシ(神目箒)の爽やかな香りが特徴の優しい味わいのホワイトビールです。このレシピは、一乗寺ブルワリーさんが作って下さったもの。まろやかな味わいのホワイトエールとフルーティな香りを生成するヴァイツェン酵母を使用して、苦味が少なく飲みやすい味に仕上げました。



2本目は、棚田で栽培したハーブや薬草類をブレンドしたペールエール。いろんな植物が入っているので「百花草エール」と名付けました。ハーブの豊かな香りと爽やかな後味が楽しめるビールです。

ラベルの絵は、米原を拠点に切り絵作家として活躍されている早川鉄兵さんに描いてもらいました。百花草エールにはニホンミツバチの蜂蜜も入っているので、ラベルにもちゃんとミツバチが飛んでいるんです。

一般の方への試飲会を2021年11月13日・20日の2回開催し、「爽やかでおいしい!」「他にはない和風テイストのビールですね」とご好評の声をいただきました。
WEBサイトも完成したので、ここから事業化して、私達の薬草ビールが全国各地にあるクラフトビールのように、米原の名物になれたら嬉しいです。



無農薬のお米から作った「焙煎玄米麺」


新潟の米農家さんからいただいた玄米麺がとてもおいしかったことがきっかけで、私達が作っている無農薬、無肥料のお米から「焙煎玄米麺」を新しく作りました。
玄米が体にいいのはよく知られていますが、その一方で、とっつきにくいと思われていることも多いのが現実です。そんな玄米を麺に加工すれば、1〜2分茹でるだけですぐに食べられるようになります。



焙煎した玄米で作っているので、こうばしい玄米の香りがしてすごくおいしいんですよ。モチモチした食感で、お蕎麦のようにお出汁で食べてもいいし、焼きそばやパスタのように料理してもおいしく食べていただけます。私たちがおすすめする召し上がり方はお塩!こうばしい風味をお塩が引き立ててくれるので香りと一緒に食事を楽しむことができますよ。今、商品化を目指しているところですが、販売する際は、海水100%使用のミネラルバランスが取れていて体に良い国産の天日海塩を同梱する予定です。



おいしくて身体にいい「まこも焙煎茶」

こちらはうちで栽培しているマコモの葉を乾燥、焙煎して作っている「まこも焙煎茶」です。根本の部分はよくマコモダケとして売られていますが、それよりももっと日持ちのする商品にして販売したかったので、こうしてお茶を作りました。

マコモ茶は、とてもおいしくて身体にいいのが特徴です。マコモは水を浄化するので、デトックス効果もあります。こちらも今、パッケージを作って販売する準備をしているところです。



ミツバチを守ることは地球を守ること

3月には、毎年続けているミツバチの講習会を開催する予定です。今回は、前半で講師の方からニホンミツバチの生態やポリネーターとしての役割について、後半ではNPO法人 ビーフォレスト・クラブが主催している「ハチ宿」プロジェクトについて学びます。ハチ宿とは、川辺や湖の岸辺に生えるヨシや細い竹などを切って、束ねたもの。

ヨシや竹の茎はストロー状になっているので、20センチくらいの長さに切りそろえて束にしてぶら下げておくと、ミツバチと同じような受粉を助ける働きをするポリネーターと呼ばれる生き物たちが入って来て巣を作ります。そうやって巣作りを手助けすることで、ミツバチなどの花粉を運ぶ生きものが守られ、地球の生態系が守られます。

ミツバチを始めとするポリネーターの大切な役割を分かりやすくお話ししますので、今回も滋賀県内、県外を問わずたくさんの方に参加していただきたいと思っています。